2022/1 アンガーマネージメントに触れてみて

佐々木誠
大阪

仕事をしていたら、意識・無意識にイラッとすることってありますよね。 イラッとする原因は、自分がせっかち or 自己中心的なせいなんだろうと漠然と捉えていました。

そんな中、アンガーマネージメントについて触れ、イラッとする理由を見つめ直すことができたので紹介します。

石

アンガーマネージメントとは

「アンガー」という言葉からもわかるように「怒り」へ向き合うものです。

まず「怒り」自体には、自分を奮い立たせたり行動力を底上げしてくれる一面もあり、必ずしも悪いものではありません。ただ、その「怒り」が仕事仲間に及んだり向いてしまうと意思疎通の円滑さに欠けてしまい、仕事相手とうまく回らなくなるケースもあります。

転ぶ

厄介なことに「怒り」は感情です。感情は自然と湧いて出てくるもので、理屈では語れないというイメージもあるでしょう。そんな「怒り」を論理的に向き合い、コントロールしたり心の持ち方を見直したり怒り方を見直し、自分に合わせてマネージメントしましょうというのがアンガーマネージメントです。

性格

アンガーマネージメントの全てについて紹介することは難しいです。 イラッとすることは誰にでもあると思いますが、今回は以下のような性格の方を対象にしたいと思います。

コアビリーフ

「〜であるべき」「〜であるはず」「〜べきではない」という自分なりの価値観から逸脱されると、人はイラッとします。

上記のような性格の方には、「〜べき」「〜べきではない」という信念とも言える枠組み的な考えが比較的強くありがちです。アンガーマネージメントでは、こういう考えをコアビリーフと呼ぶそうです。

白黒

コアビリーフから逸脱したときに、「全然許せる」「まあまあ許せる」「全然許せない」と分類して捉えます。

少し時間を空けて、振り返ってみて「全然許せない」と思っていたものが案外「まあまあ許せる」に入れられないか?と考えみる。そして「まあまあ許せる」エリアを広げることがポイントだそうです。

権利と欲求と義務

さらにコアビリーフを「権利」「欲求」「義務」に分類して捉えるという方法もあります。

例えば、自分にとって重要だと思っている価値観を他人が逸脱したとして、「相手」と「自分」それぞれにとって「権利」「欲求」「義務」のどれに当てはまるか考えます。

権利

なんとなく「義務」だ!と思っていイライラしていたこともよくよく考えてみると、相手にとってその行為を行うことは「相手の権利」ではないか?そして、自分の「〜すべき」と相手に求めることは「自分の欲求」ではないか?そう見つめ直し、「行きすぎた思いだったかな」と思い直せればイライラする機会も減るそうです。

変えられないこと、重要ではないこと

仕事でも理不尽だと思うことも多々あります。自分にはどうにもできない「変えられないこと」に対して憤りや怒りを覚えることもあるでしょう。

そんな場合に、「変えられるのか?変えられないのか?」「重要なのか?重要ではないのか?」と2つの側面から捉える方法があります。

「変えられないけど、重要ではない」と捉えられれば、その問題に対して憤り続ける必要もないな〜と思えたりします。

道

もし「変えられないけど、重要だ」と捉えた場合に、変えられるようアクション・努力するのも1つですし、変えることが難しいが重要だし長く付き合い続けるものなら、健全な範囲で逆に自分を変えるのも有意義と思えることもあるでしょう。

アンガーログ

3つの捉え方を紹介させていただきましたが、感情はすぐにはコントロールできません。 それに湧いてきた感情をその場であれこれ分析することは難しいです。

そこで、まずはイラッとしたことを書き留めるアンガーログが有効だそうです。

ログ

感情は目に見えないので、そのまま頭の中で多面的に分析することはなかなか難しいです。文字に起こすと俯瞰して見ることができ、多面的に捉えられるアイデア・考え方も浮かびやすくなります。

ポイントとしては、イラッと感じた事実だけをすぐに書き留めます。そして、分析はすぐには行わないところにあります。数時間〜1週間、間を置くのが良いそうです。

イラッとしたまま分析しても多面的に捉えずらく、同じような場面で繰り返しイラッとされてしまう。そういった経験はみんなあるのではないでしょうか。

自分は1〜2行程度サラッとアンガーログに書き留めて、後から上記の3つの捉え方で分類し、振り返ってみると新たな側面からの気づきを得ることができたのでオススメです。

怒り方

無理にコントロールしようと怒りを溜め続けるとそれはそれで健全とは言えませんし、必要な時には怒ることも大事です。 そこで最後に、怒り方についても少し紹介します。

「私」を主語に

怒りは自分の意見を聞き入れてもらうこと、自分の気持ちを理解してもらうことが目的とも言えます。

湧き出る感情に任せて伝えるだけで、相手に受け取ってもらえないと目的は達成したと言えません。

怒り

主語を「あなた」と「私」と言い換えているところがポイントです。

1つ目の方が「責められている」感が強く出てしまい、人によっては受け取りにくいですね。 このことから相手に受け取ってもらいやすくするために「私」を主語にすると良いそうです。

「なんで?」の前に「今後のために」

原因究明は、問題解決・改善・予防のために大事なステップです。

しかし原因究明のために「なんで?」と問いかけると、自分は責められていると錯覚させやすかったり、怒られていると捉えられがちです。日本語は主語を省く言葉なのでより錯覚させやすいようです。

なぜ

また、原因究明は変えられない「過去」のために行うのではなく、「今」や「未来」のために行います。 そこで、「なんで?」の前に「今後のために」と付け加えて問いかけると、「未来」へ向けた話と捉えてもらえるそうです。

終わりに

個人的にはこういったものの見方もあるのかと勉強になりましたが、自分が全てできているわけではありません。 そのため拙い紹介だったかもしれませんが、アンガーマネージメントについて紹介させていただきました。

また、勉強させていただいた本はこちらになります。[図解] アンガーマネジメント超入門 怒りが消える心のトレーニング

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